八王子車人形西川古柳座

まれに見る大雪の寒い夜のこと，木こりの巳之吉は囲炉裏端で子供の雪靴を編み，心優しく美しい女房のお雪は、行灯の明かりで針仕事をしていました。巳之吉はふと、一昔前に出会った雪女のことを思い出しました。そして、お雪にその時のことを語り始めるのです。その内容とは…。
　木こり仕事の帰り道，吹雪に遭い小屋に閉じ込められたときのこと。夜中になって妖しくも美しい雪女が現れ，親方は殺されたが巳之吉は美男子だったため生き残ったのです。それを巳之吉から聞いたお雪は、突然，形相を変え自分がそのときの雪女であると正体を明かします。巳之吉は雪女のことを誰にも話さないと言う約束を破ってしまったのです。