一面に雪がしんしんと降り続く景色の中、雪の池のほとりの柳の木のそばに、蛇の目傘をさした白無垢姿の鷺娘がたたずんでいます。やがて娘は,恋の苦悩に身悶えしするように踊ります。その後,町娘の姿に変わり,華やかな恋心を表現します。やがて、恋に狂った娘はふたたび、白鷺となり、地獄の攻めの苦しさに羽を羽ばたかせ苦悩します。そして、最後には力つきるように息絶えてしまいます。日本舞踊の鷺娘は,明確なストーリーというよりは,恋に悩む女の苦しさをいろいろなパターンで表現する詩的でダイナミックな展開を持つ曲なのです。