印旛沼の渡し場では,夜になると渡し場に鎖をかけ錠をして江戸に訴えに行った佐倉宗吾らを捕えようと、役人達は見回りを厳しくしていました。それとは知らずに宗吾は渡し場にたどり着きます。宗吾は渡し守の甚兵衛にその後の村の様子を聞き,村人を救うためには将軍に直接訴える意外にはないと決意を固めるのでした。死を覚悟した宗吾は,妻や子に別れを告げるため、我が家に行こうとします。宗吾の決意を聞いた甚兵衛は、宗吾を助けようと、自らも命を捨てる覚悟で、役人によってかけられた舟の鎖を断ち切り,舟を出して印旛沼の水神の森船着き場まで宗吾を乗せ,妻子のもとへ送ります。雪の降るなか、宗吾を見送る甚兵衛でした。